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​これは祈りのための神殿である

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​隣人ーあるいは排水口から滲み出る水

天竺綿、ムードン、兎膠、墨、黒鉛

2400x600mm 10枚

2020

京都造形芸術大学大学院修了展 会場風景  学内ギャルリオーブにて

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​隣人ーあるいは排水口から滲み出る水

数年前、出身地である香川の島にて誰もいないはずの空間で何かの視線を感じた。辺りを見渡すと​、目線より高くそびえ立つように等間隔に並んだ排水口が水を垂れ流しながら静かに佇んでいた。それこそが私を見つめる目だったのだ。その光景と感じた視線が忘れられず、作品では排水口の円を仏教やキリスト教に見られるような光背に見立て、自分よりも高次元に位置する存在として表出させる。「目」は私を見つめる「誰か」であり、私を見つめる「私」でもあるのだ。

​隣人ーあるいは排水口から滲み出る水

天竺綿、ムードン、兎膠、墨、アシェット、蜜蝋、バーニッシュ

2400x900mm 12枚

2018

象牙の塔

天竺綿、ムードン、兎膠、墨、バーニッシュ

2400x600mm 9枚

2018

個展「象牙の塔」会場風景 猪熊弦一郎現代美術館にて

隣人ーあるいは排水口から滲み出る水

​象牙の塔 内部

​隣人ーあるいは排水口から滲み出る水

天竺綿、ムードン、兎膠、墨、アシェット、蜜蝋、バーニッシュ

2400x900mm 12枚

2018

卒業展 会場風景 京都造形芸術大学にて

隣人 内部

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​行年図

天竺綿、ムードン、兎膠、墨、バーニッシュ

150x3000、300x1500、300x1500mm サイズ可変

2018

延寿庵

鳥の子紙、アシェット、兎膠、水練り墨、バーニッシュ、スパーワニス、銀箔

風炉先屏風

2017

物心ついた時からお盆とお正月は祖父の家に親戚一同が集まってお茶会をしていた。わたしはいつも正座を保っていられなくて、足を崩しながら大人たちの姿勢の美しさを見ては茶室から逃げ出したい気持ちでいっぱいだった。

茶室には、美しいものが溢れている。釜の火も、帛紗の音も、祖父が選んだ茶碗たちも、静かで凛とした空気も。

美しいものが揃っているあの茶室に欲しいのは、美しい空気を映してくれる穏やかな鏡だと思った。

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